前回、偏った運動による背骨の捻れについて解説しました。放っておくと実は結構、危険。スポーツでは大抵、徐々に成績が残せなくなってきます。
前回にも言いましたが、例えば野球界で右投げ左打ちの選手は選手寿命が長い気がします。イチロー選手、青木選手(ヤ)、福留選手(神)、金本選手(元神)、松井選手(元巨人)、阿部選手(巨)。
もちろん、故障がゼロではありませんが、致命傷な大きな障害をあまり負うことなく、40歳過ぎまで選手生活を送っている(いた)率が高いようです。
端的に言って、右投げ左打ちの選手は「背骨の法則」に大きく逆らっていないからであると私は考えています。
右投げ右打ちを繰り返していると、とにかく背骨を左にばかり捻っていることになります。すると、背骨は自然に逆側へ倒れてきます。
下写真は当院に来ている中学生(=野球部 右投げ右打ち)ですが、既に背骨が右に倒れてきているのが分かると思います。(下が頭です。前に屈んだ画像です)
分かりやすいのは「臍位置」の観察。このように左にズレ始めます。
このように背骨が右に倒れてくると、
・左腰の痛み、違和感
・左臀部(=お尻)の痛み、違和感
・右肘、右肩の痛み
などが頻発するようになる。病院に行っても原因不明や疲れだと言われ、マッサージや湿布、服用などで様子を診る感じでしょう。
大抵、休めば症状は静まり、練習を開始してしばらくするとまた出てくるの繰り返し。もう、どうすれば良いのか分からない袋小路。
背骨の性質を知れば改善できます。
ここで「背骨法則」のおさらいを。
・背骨は左に回すと右に倒れる
・背骨は右に回すと左に倒れる
この2つを均等にしておくことが一番重要です。
☆対処法・予防法(=野球で右投げ右打ち、ゴルフで右打ち、テニスで右打ち選手用)です。右投げ右打ち選手の背骨は次の簡単体操で修正できます☆
1 練習後は左に捻った分の半分くらいは右に捻っておく(=日常生活動作の中で、左手を前に出す動作を行っても良い)
2 右手をこのように大きく挙げ、右の体側を伸ばしたまま、
3 →しゃがむ動作をする。右のわき腹がよく伸びる!!首もしっかりと左に傾けるのが重要です(3回を1セットで1日5回くらい)
この、1、2、3をセットで毎日行えば、まず大丈夫です。
少し怖い情報を紹介しますと、背骨の歪みは自律神経にも大きく影響するので、心臓の不調をも招くことがあるようです。
野球選手ですと、元南海の久保寺内野手、元阪神の投手である小林投手、名球界で名サブマリンの山田投手など、心臓の疾患(心筋梗塞、不整脈)で苦しんだ方は多く、知られていない方を含めればさらに多そうです。(あくまで当院の見解です)
あと、ゴルフの渋谷選手は大のソフトボール好きで知られますが、ゴルフは右、ソフトボールは左打ち出そうです。(=確かおじい様の意向です。おじい様、よく分かってらっしゃいます!)
背骨のコンディションを優先するなら、渋谷選手のような右打ち(投げ)+左打ち(投げ)が有効なのです。